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GAM(Google Ad Manager)で広告収益を増やす3つの方法とは?

DFP(Doubleclick For Publishers)改め、Google Ad Managerとサービス名称が変わりましたが、皆さんはもう慣れましたか?
私はというと、AdWordsがAdsになったりしたのにも中々慣れることができず、打ち合わせでも旧サービス名称を口に出してしまいます。(2020年現在はもう慣れました!)

さて、今回の記事ではGoogle Ads Managerで広告収益を増やす方法をお伝えしたいと思います。
ちなみに、「まずはGoogle Ad Managerの基礎知識を」という方は以下の記事から読んでみてください。

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GAM(Google Ad Manager)で始めるWebメディアの広告収益化とは?

突然ですが、皆さんは「GAM」というものをご存知でしょうか。GAMとは「Google Ad Maneger」の略称で、これまでDFP(DoubleClick for Publishers)と呼ばれていたアドサーバーおよびツールのことを指します。ここまでのたった2文を読んだだけでも、「え?Google Ad Manegerって?」「そもそも旧DFP(DoubleClick for Publishers)自体を知らないんだけど。」「ん?アドサーバーって?」「そもそもGAMの読み方がわからないし・・・ジーエーエム?ガム?ギャム?」といったように、GAMを知らない方に対して、「一言で理解してください。」というのは無理があります。とはいえ、実はWebメディアの収益化を行う上で、このGAMというものは非常に重要な役割を果たします。そこで今回の記事では、Webメディアの担当者が知っておくべきGAMとその活用方法について、解説をさせていただきます。

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ここでは、Google Ad Managerで広告収益を増やすために、私が実際に行っている(現在は行っていた)最適化方法を説明します。
こちらに記載している方法以外にも、広告収益を増やす方法をご存知の方がいれば、あとでこっそり教えてください!

1. CPM指標を統一する

これは広告収益を増やすために行っていることというよりは、Google Ad Managerを導入することで実現できることです。

Google Ad Managerなどのアドサーバーを利用していない場合、アドネットワークやSSP毎にCPMでの収益を比較しようにも、インプレッション損失率に違いが出てしまいます。インプレッション損失率が異なる場合は、アドネットワークやSSPから得られるCPMを参照比較したとしても、インプレッション損失分を合わせた実質CPMでは、損をしてしまっていることがあるのです。
このインプレッション損失率が異なる根本的な要因は、アドネットワークやSSP毎の計測精度にあるので、まずはCPM指標を統一するためにもGoogle Ad Managerのようなアドサーバーを使用する必要があります。

2. ダイナミックアロケーションを使用する

Google Ad Managerの標準機能であるダイナミックアロケーションを使用すれば、広告インプレッションあたりの収益性を高めることができます。

ダイナミックアロケーションとは、Ad ExchangeとGoogle AdSenseをGoogle Ad Managerに設定されている保証型の広告申込情報を競合させ、効果的にCPMを向上させることができる機能です。
このダイナミックアロケーションは、Ad ExchangeとGoogle AdSenseより配信される広告のCPMをリアルタイムに算出し、Google Ad Managerの広告申込情報よりもCPMが高くなる場合にのみ、広告を配信します。

上記によってCPMを向上させる仕組みですが、実は「保証型の広告申込情報」と「広告申込情報」というように、あえて別の意味として捉えることができるような形で説明したのには訳があります。

一般的に「保証型の広告申込情報=純広告」を意味しますが、純広告は大抵の場合、Ad ExchangeやGoogle AdSenseと比較しても、圧倒的に高いCPMとなる広告単価を設定しているはずですよね?
そして、そのような純広告を販売するためにインプレッションを実数またはパーセンテージで保証していることが多いのではないかと思います。(その他、クリック保証などの場合もあります。)
つまり純広告=保証付きとなりますが、逆に保証内容を満たすことができるようであれば、残りの配信は全て空き枠ということになるのです。
ここまで説明すれば、もうお気付きかと思います。
ダイナミックアロケーションは、この空き枠を最初から有効活用できるように自動調整する機能ということです。

そしてポイントはここから...このダイナミックアロケーションは、保証付きの広告申込情報だけでなく、Google Ad Managerに設定されている全ての広告申込情報にも適用することができます。

つまりGoogle Ad Managerから配信されているアドネットワークやSSPであれば、ダイナミックアロケーションを使用することが可能です。アドネットワークやSSPにも使用できるということは、(Ad Exchange×Google AdSense*2)×アドネットワーク×SSPで競合させることができるので、その時のインプレッションにおいて、CPMが最も高い広告が配信することができます。

ちなみに、Google Ad ExchangeはGoogle との直接取引か正規代理店を介した運用代行を依頼できるサイト規模でなければ、利用することができません。
なので、Googleが介入したくなるサイト規模(トラフィックの指定はありませんが、私の知っているところで導入できているサイトは数千万pv/月ほど)もしくは正規代理店(私が導入できたサイトは100万pv/月ほど)である必要があるのではないでしょうか。

上記の理由により(個人的な主観です)が、目安として100万pv以下のメディア/サイトでは、基本的にGoogle AdSenseだけでダイナミックアロケーションを利用することになるはずです。

*2:ターゲティングが重複するAd ExchangeとGoogle AdSenseの広告申込情報が複数ある場合は、どちらか1つだけが競合可能となります。Ad ExchangeとGoogle AdSenseが同じ優先度に設定されている場合は、過去のCPMに関係なく、どちらか1つがランダムに選択される仕組みとなっています。そのため、Ad ExchangeとGoogle AdSenseが同じ優先度に設定されている場合は、最適な広告配信とならないこともあります。ただし、Ad ExchangeとGoogle AdSenseであれば、前者の方がCPMが高い傾向にありますので、Ad Exchangeの優先度が高くなるように設定しておけば、ほぼ最適な広告配信と考えて問題ないような気がしています。

またダイナミックアロケーションを使用するためには、広告申込情報に仮想CPMレートを設定する必要があります。
この仮想CPMレートは、ダイナミックアロケーションによって広告申込情報を競合させた時に、Google Ad Managerに使用される数値となります。
そのため、最適な広告配信をするためには、アドネットワークやSSPの広告申込情報には、正確な仮想CPMレートを設定することが大切です。*3

*3:旧名称 DoubleClick for Publishers Small Business(現行名称は不明)では、広告申込情報レベルだけでなく、広告枠レベルでもダイナミックアロケーションが使用できるらしいのですが、私は使用したことがありません。

3. 定期的にアドネットワークやSSP毎のCPMを確認して配信比率を調整する

アドネットワークやSSP毎のCPMは定期的に確認を行って、配信比率を調整しましょう。

アドネットワークやSSP毎に得意なジャンルが異なり、その特徴も様々なのです。季節の変わり目やイベント前には必ずCPMの変化を確認し、できるだけCPMの高いアドネットワークやSSPに配信比率を寄せてください。特にスマホ向けの広告申込情報は変動が大きいので、チャンスを逃さないように注意が必要でしょう。
これらの配信比率の調整は、最終的にダイナミックアロケーションによるCPMの高い広告申込情報の配信にも影響を与えます。

その他の広告収益を増やす方法とは?

以下は実際に行っていないので、詳細な説明は行えませんが

  1. サイト内のカテゴリ別で
  2. OS毎のターゲティングで
  3. リファラー毎のターゲティングで

フロアプライスや配信比率を調整することで、広告単価を底上げすることができるのうです。私もそのうち取り組んでみたいた思っています。

おわりに

2. ダイナミックアロケーションについての設定が大部分を占める記事になってしまいましたが、Google Ad Managerによって広告収益を増やすことができることをご理解いただけたでしょうか?

正直、Google Ad Managerの管理画面やこのような広告特有の知識は、初心者にとっては扱いづらい・学びづらいものであることは間違いありません。
この記事を通じて、少しでもGoogle Ad Managerに興味を持ってもらって、皆さんのメディアやサイトの収益性を高めることに貢献できればと思っています。

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ACT3 ONLINE 編集部

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