マーケティング

マーケティングオートメーション(MA)の導入に失敗しないための“7つのポイント”とは?

マーケティングオートメーション(MA)の定義

あくまで私の中で定義しているマーケティングオートメーション(以下、MAで統一)ですが

企業がOne to Oneマーケティングを実現しようとした際に発生してしまう膨大な業務や、繰り返し行われている定型的な作業を自動化し、効率を高めるための仕組み・ツールのこと

だと考えています。

色々悩みましたが、MAを正しく理解してもらうために

キーワード
  • One to Oneマーケティング
  • 定型的な作業の自動化
  • 効率を高めるための仕組み・ツール

というキーワードを意図的に盛り込んだ説明が必要だと考えています。

マーケティングオートメーション(MA)を言葉が先行して広まってしまったところがあるので、人によっては誤った解釈をしてしまっていることが多いキーワードだと思います。
しかし...誤った解釈でMA導入が進んでしまうと確実に失敗してしまうので、各キーワードに対する補足説明をしておきましょう。

キーワードに対する補足説明
  • One to Oneマーケティング
    個々の最適化ではなく、全体最適化をイメージされているケースが見受けられるので、1対1のコミュニケーションを重視するものと考えましょう。
  • 定型的な作業の自動化
    定型的な作業以外の自動化は難しいもの
    と考えましょう。
  • 効率を高めるための仕組み・ツール
    導入すれば全て自動化できるという訳ではないので、効率化を実現するためには人の手がある程度は必要と考えましょう。

マーケティングオートメーション(MA)の導入に失敗しないための“7つのポイント”

MAは早いところであれば4〜5年前から導入されているので、失敗事例も豊富です。
ついつい成功事例に惹かれてしまうものですが、MAこそ失敗事例から学びを得るようにしましょう。

1. とりあえずで導入しようとしていませんか?

どのプロダクトをどんなターゲットにどうやって届けるのか。どのチャネルでどのようなコミュニケーションを行うのか。

このイメージが持てないままで、MA導入することのないように注意しましょう。
ツールベンダーへの発注意識が固まる前に、MAを活用して「顧客とのコミュニケーションをどのように変えていきたいのか?」を考えておくとよいでしょう。

ヒント

それはMAでなければ実現できないものなのか?」を検討するようにしましょう。

2. 全てのプロセスを自動化してくれると誤解していませんか?

「マーケティングオートメーション」=「マーケティング活動の完全自動化」と誤解されています。
実際の運用プロセスにおいては、ほぼ全ての工程で“人の手”が必要です。

定型的な業務、もしくは今は出来ていないけれども特定のタイミングで顧客と接点を作ることで効果が出るような施策であれば、MA導入によって得られる成果が大きくなります。
逆に、現時点で自動化できるような定型的な業務がないのであれば、MA導入は不要です。

ヒント

あなたが抱えている業務(もしくはマネジメント対象の業務)には「定型的な業務はありますか?」という質問に答えられるようにしましょう。

3. toB、toC向けツールの見極めは出来ていますか?

MAツールは「BtoB向け」と「BtoC向け」で特徴が大きく異なります。
「BtoB」と「BtoC」ではマーケティングのプロセスで重要なポイントやチャネルが異なるために、機能自体が大きく異なる場合が多いです。

初期導入後にMAツールの乗り換えを再検討される企業も多く、toB/toCの違いは機能だけでなく、月額費用にも大きく影響してきます。

ヒント

そのMAツールは、自社の事業(toB/toC)に合っていますか?」と自問してみましょう。

4. 誰がどのように運用するのかは決まっていますか?

MA導入は出来たが、運用フェーズでの人員不足や社内コミュニケーションが上手くいかず、運用に失敗してしまう。

トップダウンでMA導入が決まった時に起こりやすい問題です。
MAは定型的な作業であれば自動化することが出来ますが、より高いレベルでOne to Oneコミュニケーションを実現するためには、引き続き運用リソースの確保が必要になります。つまりMAにおける効率化とは、運用時間・コストの削減によるものではなく、導入前と同じ時間・コストでOne to Oneコミュニケーションが実現できるという意味なのです。

ヒント

One to Oneコミュニケーションが実現できる体制は出来ていますか?」と自分に聞いてみてください。

5. 初期費用、月額費用だけでツールを決めてしまっていませんか?

各ツールの特徴や強みを正しく理解しないまま、導入コスト・月額コストだけで決めてしまう。

価格だけに左右されたりせず、ツールによって実現できることが自社のやりたいこととマッチしているかを大切にすべきだと思います。

ヒント

その機能...本当に自社に必要ですか?」と上司に聞いてみてください。

6. コンプライアンス的な問題はありませんか?

自社のリード顧客情報(個人情報含む)をクラウド上に置く。

法務に確認を取れば、すぐに分かります。
後々判明してツール自体が使えなくなってしまう...なんてことも考えられるので、事前確認をしておきましょう。

ヒント

それ...本当に大丈夫ですか?」と法務目線で尋ねてみてください。

7. MA導入の目的と成果は明確に定まっていますか?

売上向上を目的にマーケティングオートメーションの導入した場合、売上向上の要因が多すぎるために、その効果測定を行うことは容易ではありません。

各部署・部門間を跨ぐ施策に当たりますので、MA導入効果を証明することを求められると簡単には回答できません。
MA導入前には導入効果を証明するための簡単なKGI/KPIツリーを描けるようになっておくべきです。

ヒント

KGI/KPIまでを想定できているか?」を考えてみましょう。

おわりに

MA導入に失敗しないためにも、上記7つのポイントをしっかりと頭に入れておくようにしてください。
あとで効果が無かった...上手くいかなかった....なんて言われたくないですからね。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ACT3 ONLINE 編集部

Act.3 Consultingでは、企業や個人事業主の成果を最大化するために、論理性やデータ分析(根拠)に基づくコンサルティングサービスを提供しています。 提供できる価値はクライアントにより異なり、クライアントの成果を最大化できる方法をこれまでに蓄積したナレッジと定量的なデータを元に分析・プランニングを行います。 このような支援・サポートをご希望の方は、是非お気軽にご相談ください。

-マーケティング
-

© 2024 Act.3 Consulting 通信